8巻からは、7巻で明かされた美木の秘密であった、
幼少期に祖父が決めた許嫁との婚約について
話が進んでいきます。
8巻は名場面が恵と源造で1つづつあり、
まずは恵の名場面から紹介します。
このシーンは美木の許嫁、岳山と初対峙した際、
人としてあまりにもゲスい岳山に
美木をやれないと考えた恵は岳山をぶちのめして
縁談を破断にしようと戦います。
しかし、岳山は今まで戦ったどの敵よりも強く、
防戦一方になってしまいます。
運良く通行人が大声で助けを呼んだことで
岳山は徹底しますが、恵の手足には痛々しい痣が…
でも後ろで美木が心配しながら一部始終を見てたであろうと
考えた恵は、美木を心配させない為&安心させる為、
「なんてことはない」といったように笑顔で
大丈夫だよ
どんな手を使っても
守ってみせる。
と、美木に語りかけるのです。
その後、一旦は婚約解消に向けて腹積りが決まった美木ですが、
祖父にした電話で、祖父としたある「約束」を思い出し、
家に戻り婚約を進めることを決めます。
恵は美木の意思が固く、邪魔を強行すると藤木や安田など
普通の家族は親を悲しませることになると考え、
藤木からの美木を諦めるのか、という問いかけに対し
諦める旨の返事をします。
婚約式当日、それまで本気で誰かに何かを頼んだことが無かった恵が
「俺に持ってるもの、俺のできる事なら何でもするから。」と全てを投げ打って
源造にお願いし、それに対して源造が答えるシーンがもう1つの名場面です。
ヤダ。
何もいらないし、何度でもつきあう!
源造の家庭環境は姉ちゃん以外詳しく描かれていませんが、
源造にとっては恵の幸せ=源造の幸せなので、
セリフ自体は特別な内容では無いのですが、
これをさらっと言えてしまうあたりが「男」らしいと言えるでしょう。
伏線
8巻にある伏線は主に「恵と美木」の関係についてです。
まずは、源造が何気なく話した
なんかよ、めぐとミキちゃんて
なんか似てねーか。
この段階では最終回のネタバレになるので詳しくは書きませんが、
8巻を読み進んでいくとある程度は分かります。
恵は美木を守る為、美木は「強いフリ」をすることで
恵を心配させないように、お互いがお互いを「守っている」ということを
源造が野生の感で感じ取ったのかも知れません。
その他の伏線も最終回のネタバレに関することなので触りだけ…
なぜ、美木は頑なに恵を女のままにしておきたいのか、
という点について、興味深い描写があります。
2枚目の美木の涙のシーンはあくびによるものなのか、
はたまた恵が男の子だったとしたら、涙するような出来事があるのか、
ということで、ヒントを出すのであれば美木の
めぐが男の子だったら・・・
というセリフの前に、
「あの時」を付け加えたり、
セリフの後に「わたしの◯◯だったのに」とつけると
もしかしたら分かるかもしれません。