なでしこ杯もやっぱり悪者が出て来るのですが、
やはりそうした時に名場面は生まれます。
まずは源造の名場面から
絶対だ。
なでしこ杯での最強の敵である柳沢に
一度は手も足も出せずボロ負けしてしまった源造。
源造を守る為、恵が代わりに柳沢と戦う事になりますが、
汚い柳沢は恵が避けられない状況を作り、恵を痛みつけます。
そんな状況で源造は目を覚まし、
自分のせいで恵が傷ついた事を知り、
その元凶である柳沢に対し、静かな闘志を燃やします。
一度ボロ負けした相手に立ち向かっていくのは、
今日から俺は!などでもありますが、
ここでのポイントは源造が「絶対」という
キーワードを言っていることです。
源造の「男の中の男の書」でも出て来る
「絶対はある」という格言ですが、
10巻でも源造は恵に対して「絶対」という言葉を使いながらも
その言葉を体現することが出来ませんでした。
また、一度は手も足も出ずボロ負けした相手だからこそ、
恵も「絶対って・・・」と訝しげるのですが、
再度力強く「絶対だ。」と言い切るところに
男としての決意が見られます。
実はこの「絶対」というキーワードは
今後の物語でも重要な意味を持つので、
頭の片隅にでも覚えておいてみても
いいと思います。
続いての名場面はまさかの安田!
ここにいる変な奴は・・・
俺が助けとくから、オマエはあの娘を助けろ。
早く・・・
絶対だ。任せろよ・・・
安田が名場面として紹介するのは始めてですが、
安田が本当の意味(恵が認めるような)で
「男」に昇格した時ではないでしょうか。
自分には力が無いから戦いには役に立たない。
けど、女の子を危険な目に合わせておきながら、
先に自分が助かる訳にはいかない、
という決意で源造に助けに行かせます。
それまでどこか冷めた考え
(恵に対する変態チックな願望は除いて)の
安田が源造の名場面と同じ「絶対」という言葉を
使っているのもミソですね。